ゴルフスイングで大事な要素として、回転運動だと思っている人は多い。
でも、回転では左サイドで引っ張り回すことになり、手元が降りてこない振り遅れが待っている。
ゴルフスイングは右手が重要であるということを、あまりお伝えしてこなかったが、今回は押し込みについてお伝えします。
手首の使い方とか腕の使い方とか、色々周りから言われるけど、何が正解なのか分からずに苦しんでいます。
右手も使うべきとか、使わないように制御した方が良いとか、いろいろな意見があって、どれも正解のようでも実際にやってみると難しい。
押し込むってどんな感覚ですか？
右手を押し込むという感覚がわかれば、ぶっちゃけ終わりです笑。
全てをクリアにしてしまうキーワードみたいなものかもしれません。
多くの、我々大人ゴルファーはアーリーリリースです。
９割以上がアーリーリリースと言っても過言ではないです。
練習場に行けば、それぐらいの割合だと思います。
実は右手の押し込みを覚えたら、アーリーリリースが消えます。
ハンドファーストを手に入れることになります。
詳しく解説します。
右手の押し込みがなぜ必要なのか？
我々大人ゴルファーは右手の押し込みが「ない」ままにスイングをしています。
結論から言いますと、スイングに対するイメージがそうさせるのです。
大人からゴルフを始めると、スイングの円弧のイメージが強いので、クラブヘッドを振りたくなるものです。
ビュン！っとクラブヘッドを走らせるように手首を返してスイングをしたくなるものです。
振り子運動から手首を使ってスイングを覚えた人にとって、「当然のことだろう！」と思うものです。
でも、これが実際のスイングでは、感覚もイメージも異なることになります。
感覚としては、「振るではなく押す！」
強く押しこんで右手のヒラでボールを圧縮するような感覚になります。
「そんな感覚味わったことないわ」という人がほとんどで、これらの人たちは皆アーリーリリースをしています。
右手のヒラで押す感覚がハンドファーストを生む
手を返すインパクトをイメージしている人にとっては、まったく違う感覚になります。
右手首は切り返しから背屈が深まっていきフォローに向かって右肘が徐々に伸ばされていきます。
これは、押す行為を行うと起きるものです。
例えば、タンスの引き出しを右手で押して閉める時に、右手のヒラで押すと思います。
ここで、右手首は背屈された状態で、右肘が曲がった状態から伸ばされていきます。
力強く押せば、勢いよくタンスの引き出しは閉まります。
この感覚にとても似ています。
力強く押すことで、右肘が伸ばされながら、勢いよく閉めることができます。
この右肘が伸ばされる過程にインパクトがあるわけです。
「えー！？そんな感覚なの！？」とびっくりされると思います。
でも、実際のところ、この感覚にめちゃくちゃ似ています。
結果的に、これがハンドファーストインパクトを生みます。
ハンドファーストにならないのは、押せていないから。
かの有名なベンホーガンは「右手が3本あったら良いのに」という名言を残しています。
それぐらい右手は押し込んで使いたいという意味であり、また、ボールを飛ばすパワーとなることを実感できる名言でもあります。
押し込むという動きがスイングの中に入ることに違和感があるという場合、あなたのスイングは間違いなく弾き打ちです。
押し込むことで、アーリーリリースが消える
右手首が背屈された状態で押し込むと、自動的にヒンジが解けなくなります。
いわゆるラグが発生して、タメが生まれた状態を作り出すことができます。
なおかつ、右手で押し込むことで、クラブをインサイドから入れてくることができるのです。
おっと、全てを曝け出してしまいそうですが、賢いあなたならお気づきだと思います。
「これって、スイングの超重要ポイントじゃねぇの？」
その通りです。
この右手の押し込みができると、切り返しの全てが、ほぼほぼ解決に向かいます。
右手首が背屈したままを、キープしようとして、形を作りに行くのとは別物です。
押し込みに行った結果、右手首は背屈された状態になるというのが正解です。
押し込むことで、背屈されてヒンジがほどけずに厚いインパクトが約束されます。
なおかつクラブはインサイドからやってきます。
押し込んだ結果で体が回る
いつからか、我々大人ゴルファーは、体を回そうと意識を始めます。
体を回すものだと思うので、左サイドが簡単に開いていきます。
必ずクラブはカット軌道を通ります。
結果的に、体は開いていくのですが、これは右手で押し込むことで、それに伴って体が開いていくということが正解です。
自ら左サイドで引っ張り回すわけではないのです。
腰を回すとか、そういった意識も当然必要がないのです。
体は回しに行かないのですが、結果として回る。
これが、右手の押し込みを掴んだ人だけに与えられる特権です。
ここの感覚を手に入れる人は、かなり上級者になれます。
ただ、この押し込みの前に、押し込める準備が必要です。
この準備に関しては、テークバックからトップの動きで決まります。
これに関しては、脳死ドリルで手に入れることができます。
もっと上を目指すなら、押し込みは必須
押し込める感覚が分かるまで、やり続ける努力も必要です。
自身が思っているよりも、押し込んでいる感覚になるからです。
インサイドからクラブが入ることもわかってきます。
我々大人ゴルファーは、切り返しから回転をしにいくか、手を返すイメージでクラブを振り下ろしてきます。
多くの方をレッスンしてきましたが、100%と言っても過言ではないぐらいに、これらのイメージでクラブを下ろしている人がほとんどです。
クラブを振ろうとするとこうなります。
ヘッドを振ろうとすると手首をこねるように返す動作を入れてしまいます。
いつまでも、アーリーリリースは消えてくれません。
アーリーリリースを消そうと思って、手首の形をキープして固定したまま振ろうとする人も中にはいますが、これも見当違いとなります。
誰もが思いつくような浅はかな考え方ではアーリーリリースは消えてくれません。
「右手で押し込む」という行為を行った結果、アーリーリリースが消えてくれるのです。
これが、凄い大事なことです。
なぜなら、ショットだけではなく、アプローチにも良い影響を及ぼすからです。
右手で押し込むことに慣れてくると、アプローチも右手で押し込めるようになります。
結果的に、フェースにボールが乗るようになるのです。
ザックリ、トップのミスも激減していきます。
右手の押し込みが、見えない部分で良い影響を出してくれます。
「あれ？自然とアプローチも感触が良くなってきたような気がする」
こういった副産物を手に入れることができます。
右手の押し込みさえ覚えることができたら、ぶっちゃけ強いゴルファーになれます。
そして、これができると簡単にシャフトのトルクをものにすることができます。
トルクに関しては、ゴルフ後ろ倒しの正しい動作【切り返しでパッシブトルクを発生させる方法】を読んでおいてください。
1%のゴルファーの仲間入り
右手首が背屈される押し込みができると、上級者である証拠。
そして、１割のゴルファーになれます。
70台も安定することになります。
クラブヘッドを走らせるように振っているのであれば、今すぐに押し込みのインパクトに切り替えましょう。
いつまでも弾き打ちでは、球を捕まえることは困難です。
押し込みによりハンドファーストを覚えることができると、面白いように球が捕まるようになります。
簡単に球を捕まえることができるので、手を返しまくっても捕まらないし、安定しない、捕まったとしても、チーピンがくる。という悪循環から抜け出ることができます。
最強のインパクトを目指したいなら、右手の押し込みを覚えることは必須です。
クラブを振るのではなく、右手で押し込んでボールを圧縮するイメージを持ちましょう。
そうすれば、あなたも1%のゴルファー枠に入ることができますよ。
右手で押し込むイメージの練習動画
右手でボールに圧力をかけるように意識すると、ハンドファーストでインパクトできるようになります。
右手はしっかり使って良いという意味も理解できやすくなります。
こねる使い方になっている場合は、この練習を試してみてください。